映画や本に感化されて「よし、俺もやってやるぞ!」と、なんだかやる気がむくむくと沸いてきたことは誰しもある経験ではないかと思う。そして、気がつけばそんな感動もきれいさっぱり忘れて、また忙しい日常に流されながら生きている・・・
本書の言葉を借りると、
感情というのは放っておいたら消えるもの
ということなのだそうだ。じゃぁどうすれば感情を定着させられるかというと、
感情をすぐに行動に変えること
が重要だという。「何だ、当たり前のことを・・・」と思うかも知れないけど、それはやっぱり事実なんだと思う。本を読んで感銘を受けたのなら、すぐにでも実践し、自分の生活に取り込んでしまう。行動が難しいことなら、メモをとって思い出すようにすべきだろう。
人は(というか、脳は)忘れることができるからこそ、日々前向きに、膨大な情報量にパンクすることなく生きていくことができる。我々はそんな脳の特性に感謝すべきであるし、うまくつきあっていく方法を模索する必要があるのだ。
ところで、皆さんは「感謝の気持ちを形に」しているだろうか?
別にお金やプレゼントでなくてもよくて、手紙や行動、もっと言えば言葉でも良くて、明確に外から見える形に感謝の気持ちを表しているか、ということだと思う。
一瞬「本当にこの人のおかげで僕の人生は変わった!」と猛烈に感謝の念にとらわれ、心の中で「ありがとう、ありがとう」と思っていても、先ほどの論理で行けば、日々の生活の中でサクッと忘れてしまう。強烈な想いであれば、折に触れて思い出すことはあるかも知れないけれど・・・、四六時中感謝の念を持ち続けることはひどく困難だと思う。
で、この本に書かれていた内容で最も心に刺さったフレーズがこれ。
感情は、受動的な体験です。しかし、”行動は”能動的な体験です。
言うなれば、前者がバーチャルな体験で、後者がリアルな体験。外部から受けた刺激は、ただたんに”そう感じただけ”の事でしかなく、”実体験”にはほど遠い経験でしかないということだと思う。
また、少し趣旨の異なる話になるが、誰かに(できれば感謝の対象に)その想いを告げることで、「想い」が自分の外に出て、何らかの結果を残すことにも注目したい。例えば、告白をすることで「想い」を伝え、「二人はつきあう」という結果がでるというのは直感的にわかりやすい例だと思う。
しかしながら、言葉で伝えられた想いは、悲しいかな忘れられる運命にある。そればっかりは、相手も自分も人間なのだから仕方のないことなのだ。
だからこそ、想いを形にすることは抜群の効果を発揮する。手紙やプレゼントのいいところは、私たちの代わりに感謝の気持ちを継続的に伝えてくれるところにあると思う。似た系統でいえば、写真のいいところは思い出を切り出せるところにあるのではなく、鮮明に想起させるキーアイテムとなりえるところだと思っている。
愛を永遠にすることも、友情を不滅にすることも、お客様との未来永劫の共栄関係も、我々の行動から創り出さなければいけないと考えれば、なんとも清々しい。運命の儚さや、人の心の移ろいを嘆くよりも、よっぽど建設的な考え方だと思う。(努力ではどうしようもないこともあるのも事実だけど・・・)
なんとなく、「いいかも!」と思った方は、ともかくも今すぐ自分の大切な人達に手紙を書いてみては如何だろうか?手紙なんて恥ずかしいというのであれば、ちょっとしたプレゼントでもいいし、なんならメールでもいい。また、友だちの誕生日をメモすることからはじめるのもありだと思う。
大切な人に感謝の念を持つこと、そしてそれを形にすることは、間違いなく私たちの人生をすごく豊かにしてくれるはずだ。
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