iPhone3GSを購入してまだ1週間半しか経っていないが、調べれば調べるほど、そして使えば使うほどこのガジェットの底知れぬ可能性に魅せられてしまった。正直、この端末を携帯電話とかスマートフォンというくくりで説明するのはいささか了見違いだと思う。
以降、以下の3つの観点から生産性向上について考えて具体例も交えて考えてみたい
- INPUT / RESARCH
- OUTPUT / LOGGING
- MANAGEMENT / COMMUNICATION
1.INPUT / RESARCH
僕のiPhoneのいいなと思っている点は、webに依存しないインターネット端末であり、また、アプリと組み合わせることで優れたビューワ・メディアプレイアーともなり得るところだ。正直、如何にsafariの画面が美しかろうと、iPhoneの画面が大きかろうと、所詮3.5インチのハーフVGAなのだ。フルブラウザだけで全てをこなそうとせず、適宜専用のアプリ(及びWEBページ)を使うという考え方は実に理にかなっている。
GoogleReaderを普段から使っている自分としては「BYLINE」が最高だと思うし、それとは別個に「ITMedia」や「GN Reader」(GoogleNews)、「Yahoo!」、「産経新聞」などのアプリもいれている。みたいと思ってからアクセスするまで2秒掛からない。
Byline ITMedia Yahoo!
iPodとしての音楽再生やムービー再生もさることながら、「SkyBook」なんかを使えば青空文庫も快適に読めるし、「iComic」があれば漫画だって読むことができる。様々なファイルアクセス系ソフトがあるのだが、それらを使えばpdfもオフィスのファイルも閲覧することが可能だ。(自分はsoonrとServerManを使っているが、Air Sharingなんかが有名)
オーディオブックを2倍速で聞いたり、英語のムービーを観て英語学習をしてみたり・・・はたまた青空文庫で古典に触れてみたり、レバレッジメモや雑誌記事や新聞の切り抜きをスキャンしてみてiPhoneで好きなときに閲覧したりと、勉強用ツールとしてもかなり優秀。
SkyBook Soonr iPodでオーディオブック(2倍速)
また、調べ物をするときにはsafariでネットブラウズは勿論、googleやYahoo!が用意しているAPL(というか、iPhone用の入り口)もあるし、wikipediaに即座につなげる「wikiamo」を使ったり、食事なら「Hot pepper」「30min」、路線情報は「乗換案内」、映画情報は「Now Playing」などなど・・・位置情報やネットの口コミなども交えながら、欲しい情報を瞬時に得ることができる。
wikiamo 乗換案内 Now Playing
情報の入手、勉強(息抜きも含み ^^)、調べ物にと総じてかなり使えるガジェットだと感じた。今までのケータイでもできたことがほとんどかもしれない。しかし、PCで普段使っている各種Webアプリとの連携や、アプリという形をったことによるわかりやすさ、アクションまでの素早さ、使いやすさなど、”出来る"と"使える"は根本的に違うということを思い知らされた。
2.OUTPUT/LOGING
iPhoneを使い始めて真っ先に変わったことは、Twitter(今はFriendFeedが主だけど)とのつきあい方だろう。オンタイムで行動記録が残せるので、どこに行っただの、何を食べただの、何をしてるかだのは難しいことを考えずに全てここに放り込んでいる。今のところ、友達でtwitterを使っている人がいないので、コミュニケーションツールとしては活躍していないのだけれども。。
Twitterのクラインアントソフトは数が多すぎて何だかげんなりしちゃうんだけど、個人的には使ってみた中では「TwitterFon」という無料のAPLが使いやすかった。ただ、今はFriendFeedに全部集約しちゃったから、両方使える「Nambu」というツールを使っている。
nambuを使えば、TwitterもFriendFeedもサクッとつぶやくことができる。
そして、昔に比べてカメラで写真を撮る頻度が増えたように思う。何でもかんでも撮りまくっているのだ。詳しくは別記事にすると思うが、まずは写真を撮って、その後目的別にアプリに食わせる形を取っている。例えば、今のところは以下の様な使い方をしている。
- アイデアメモの材料なら「evernote」に食わせる
- blogネタや単純に写真として楽しみたいだけなら「貼る蔵」でフォト蔵、picasa、frickrにアップする。
- ユビキタスキャプチャ的な用途であれば先ほどの「Nambu」経由でFriendFeedに文字と一緒に投げ込む(この時はnumbuから直接カメラを起動させることが多い)
evernote 貼る蔵
その他のログツールとしては「iXpenseIT」というツールで支出管理を行い、「GPS MotionX」でGPSトラッキングを行っている。MotionXはTwitter経由で行動記録を取得できるのでFriendFeedにライフログとして集約できるし、後から地図上で行動記録が見られるので、今後はblogネタなんかに使えるなぁと思っている。
iXpenseIT GPS MotionX
GPS MotionXでとったトラッキングデータは以下の様に後でGoogleMAPから見ることなども可能。
大きな地図で見る
そして、言わずもがな「evernote」が最強するぎる。手書きメモも、写真メモも、音声メモもなんでもこいという感じだし、全て自動でサーバ・PCと同期してくれる。読書メモやアイデアメモ、BLOGの下書き、後で見返したいWebクリップなんかはどんどんevernoteに放り込んでいる。勿論、iPhone購入を機に迷わずプレミアムアカウントに切り替えた。
ボイスメモは電話の振りをしてとると恥ずかしくない。地図からメモを探すことも可能。
blogに投稿するAPLについては残念ながら充実しているとは言い難い。今のところは、直接seesaaが用意しているiPhone用の投稿画面を使うしかないのだが、タグ設定も写真添付もできないのはちょい微妙。なので、今はevernoteで下書きを書いておいて、家に着いてから清書する感じで運用している。ちなみに、mixiはフリーなら「mixi dock」、有料なら「mixi browser mini」があるので、iPhoneからも気軽に日記投稿ができる。公式アプリは笑えるぐらいクソだ。
Seesaaの投稿画面 mixi browser mini
ってことで、個人的にはBlogの投稿がiPhone上からストレス無くできない点だけが悔やまれる感じで、その他のアウトプットや各種情報の記録に関してはiPhoneによって飛躍的に効率があがったと考えている。いや、厳密に言えば、前はやっていなかったアウトプット/記録を行うようになった(できるようになった)が正解だろう。タイムトラッキングとしてToday+も気になるところだが、こちらはまた後日試してみたい。
3.MANAGEMENT / COMMUNICATION
ここまでは情報のINPUT/OUTPUTといった点から生産性の向上について考えてみたが、次はスケジュール管理やTODO管理の観点から考えてみたいと思う。iPhoneに標準でついているカレンダーアプリはかなり使えるし、TODO管理に関しても非常に優秀なツールが多いと思う。また、GoogleカレンダーやRemember The Milk(以降RTM)といったWEBサービスとのシームレスな同期ができることも大きなメリットと言えるだろう。
具体的にどの様な形で連携を取っているかというと
スケジュール管理
- PC上ではブラウザ経由でGoogleカレンダーを使用
- iPhone上では標準のカレンダーアプリを使用
- GoogleSyncを用いることで、Web及びカレンダーアプリ双方の変更が自動で同期可能
TODO管理
- PC上ではブラウザ経由でRTMを使用
- iPhone上では「Milpon」を使用
- RTMからGoogleカレンダーに対しical形式でTODO情報を受け渡しておけば、上記Google Syncを用いた同期を行う際に、TODO情報もiPhoneのカレンダーアプリに表示することが可能。但し、カレンダー上でTODO情報の変更等は出来ない。
勿論、OutlookやThunderBirdなどのクライアントソフト上からGoogleカレンダーやRTMと同期させることも可能なのだが、個人的にはWEBアプリ側のインターフェースの方が個人的に使いやすいと感じているため、クライアントソフトの使用は見送っている。また、本来RTMには公式のiPhoneアプリがあるのだが、こちらは年間25ドルのプロアカウントに入る必要があるのと、Milponで十二分に必要な機能が満たせているため、公式アプリの採用は見送った。
スケジュール管理のアプリは「さいすけ」なんかも有名だし、OutlookやMobileMeと同期したって、同じようなことは実現可能だと思う。TODO管理にはRTM関連以外にも山のようにアプリが用意されており、MACユーザであれば「OmniFocus」あたりが使いやすいかも知れない。
何はともあれ、僕個人としては会社PC、個人PC、iPhoneの3カ所でシームレスにスケジュール及びTODOの管理ができることに意義があり、元々GoogleカレンダーとRTMを使っていたためiPhone+Google Syncの恩恵を最大限享受できたのだと思う。
カレンダーアプリ milpon
また、これは蛇足かも知れないが、PC及びWEBメールの送受信が手軽にできるというのも、個人的には凄くありがたい。通常の企業のイントラではWEBメールの類は基本的にアクセス禁止にされているし、ケータイから見るGmailなんていうのも、何だかストレスフルなモノだったので。(ま、ドコモのSH-04Aや、WindowsMobile機でもできることなので、iPhoneならではというわけではないんだけどね(^^; )
これも超個人的な感覚になってしまうのだけど、過去にさわったWindowsMobile機や、iアプリのEvisやリモートメールなんかと比べてみても、iPhoneからのメール操作というのは非常にストレスが少ないと感じている。
Gmail他、PCメール/Webメールをさっくり利用可能なのは個人的にメリット大!
○まとめ
要するに、iPhoneを用いる事でインプット、アウトプットの質/量共に向上し、やっとこさまともにMobileとPC間でストレス無くスケジュールやTODOを同期させることが出来るようになった・・・といったところか。生産性が上がったというよりも、ライフスタイルやワークスタイルが変わったと言った方が良いかもしれない。
【Life hacks(主としてIT系)の最新記事】
早速Nambuに変更しました!
ご指摘ありがとう御座います!