足りない頭をフル回転させて。
今、本当に自分はあの子達のために何かできているのか?
あの子らのために何ができるかを痛烈に意識したとしても、
それが自分の自己満足になっているのかもしれない。
今読んでいる本は「コーチング」に関する本。
もちろん、ビジネス書なので、バレーのコーチにある程度は置き換えないといけない。
そこで気づいたことがあった。
5月にコーチを辞し、夏のいざこざを経て、またもや復帰の道を選んだ時
「もうコーチは名乗らない」と決めた。月に1回しか帰れない上に、いつ仕事が忙しく
なって帰れなくなるかわからない。そんな自分が責任を負えるはずがないから。
簡単に言えば、逃げていた。
今年の春までに比べ、大阪に帰る頻度は半分になったが、それ以上に生徒たちと
話す時間が減っていることに気づいた。コーチングのすべての基本は「聴く」ところ
からはじまるはずなのに、だ。
今、チームが抱えている問題は厄介だ。ひとつの原因は俺。やはり、甘えがあった
と思う。対人である以上、細心の注意を払って、払いすぎということはないはずだと
いうことを忘れていた。
もうひとつの原因はチームのメンバーひとりひとりの気持ち。慣れと大衆心理と
感謝の気持ちの喪失。ただ、これは部活動という少々特殊な形状のコミュニティに
おいてはしばしば見られるものではある。
冗談を抜きにして、進退を賭けて望む必要がある。
去年の秋、チーム一丸となって部別大会に臨み、1部昇格を果たした。
あの時、練習は完全に2年生中心、練習試合にも一切1年生は出さなかった。
それでも文句ひとつ言わず、チームのために練習から盛り上げようと頑張り、
どの学校よりも大きな声援でもってチームに流れを呼び込んでくれた・・・
それが今の2年生である。
今の3年生と共に本当にいいチームを作り上げてくれたし、すばらしい結果が
残せたのも、あの子らが居たからだと思っている。あの子らが先輩の跡を
引継ぎ、本気でバレーをやりたいと言ったからこそ、もう一度帰ってバレーを
教えようと決意したのだ。あの子らならできると信じて。
このまま行けば、確実に不完全燃焼で試合を終えることになるし、そうなれば
よりいっそうチームの雰囲気が悪くなり、どうしようもなくなることが目に見える。
だからこそ、この3連休の俺のミッションはただひとつ
チームが一丸となって19日の試合に臨める状態にすること。
それができない無能なコーチはこのチームに必要ない。
それぐらいの覚悟を持って向かわなければいけないし、それがチームの
混乱を未然に防げなかった俺の責任だと思っている。
まずは自分の覚悟を固め、甘えを廃し、コーチとして責任を全うするところから。
そして、再びひとつの方向に向かって進むことのできる、あのすばらしいチーム
に立ち返れると信じたい。あの子らならば大丈夫だと信じたい。
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