見開き読みきりの文庫サイズビジネス書。
中島孝志氏の書物は「仕事の道具箱」以来だが、相変わらず軽快な
語り口で読みやすい。仕事への考え方や取り組み方という、テクニカル
ではない部分について語られている。
個人的なマッピングとしては「仕事の道具箱」が仕事のテクニック本。
「一日一語 仕事に効く100粒のビタミン 」が仕事への取り組み方、
考え方などのた自己啓発本。
ところどころに”俺はできるんだぜ!?”みたいな文章があるのが、
なかなかに鼻持ちならない(笑)しかし、まぁ、他人に仕事術を説こうか
という人が”自分なんてマダマダっすよ”とか言ってるのもどうかと思う
ので、きっとこれでいいのだ・・・。
この本の最大の見所は、筆者が左遷に近い人事を受けたときに、思い
考えたこと。一般論が大半を占める内容のなかで、最も印象に残った。
ビジネスマンとしての”あるべき姿”を100のトピックスで語っていると
いう感じで、結構「へー」とか「ほー」とか思う部分も多い。
ただ、全体を通して貫くテーマがあるわけではないので、まずは読み物
として、気軽に読む。そして、その中のテーマで「おっ!」と思うところが
あれば、それについて色々と考えてみる。「なんか違うな?」と思うところ
があれば、自分なりの考えを纏めてみる。
個人的には、思考や思索のきっかけ本としては非常に良かったと思って
いるし、自分が目指すビジネスパーソン像に対して様々な補強が入った
とも感じている。
ただし、この本を読んでも具体的にどうすればいいかということが書か
れているわけではないので、具体的施策も知りたいというひとは、
同著者の「仕事の道具箱」を読むことをオススメする。