一応、頭脳派コーチを気取っている自分としては、このスカウティングってのをやりたくてしかたが無かったわけです。といっても、敵の分析を行うにしても情報源もないですし、アナリストがいるわけでもないので、即時分析は現実的ではないと思ったので、とりあえずは自分たちの事をより良く知るための分析を行うことにした訳です。
まずはサーブレシーブ、強打レシーブ、ミスパス、スパイク、サーブ、ブロック、フェイント、ミストスなんかを記録して、それを集計して統計データを作るところから始めたわけです。記録用紙を作成して試合中はそれに記録し、家に持ち帰ってあらかじめ用意されている分析用のエクセルのシートに値を打ち込むと自動で集計してくれるという優れものです(自分でイウナ)
これはこれでなかなか良い感じで、生徒達もいつもこれを見るのを楽しみにしています。特に、チーム内の得点割合を円グラフにしたり、サーブレシーブのセッター返球率と失点率を並べた棒グラフを出したりと、視覚的に自分たちの出来を確認できるのが良いみたいです。数回取るうちに、レシーブ率やスパイクのキル率の基準値も分かってきましたし、数値的な目標を持つことでモチベーションの向上にもつながっているみたいです。
次に始めたのが、「攻撃履歴」試合中の全コンビを記録するという荒技です。プレイヤー・コンビ・コース・起点・成否・ローテ順を試合中に用紙に記録し、またそれを持ち帰って打ち込むのですが・・・この作業がまた大変だったりするのです。だいたい、1セット平均25本程度のコンビ記録があるので、10セットやったりすると250本からなるコンビを打ち込む必要があるのです。
後、データがいわゆる数値データでは無いため、集計をするにしてもフィルタリングされた項目のカウントがメインになります。と、言っても普通の人には分からないと思うので、簡単に言うとこんな感じ。
「プレイヤー1」が「平行」を「ストレート」に打ち込んだ数
括弧の部分を色々置き換えたりするわけですが、いちいちちまちまと数値を出していては、一生掛かっても分析は終わりません・・・。そこで、エクセルのピポット集計を使うわけですが、こいつは出力フォームを設計できないため、出力されたデータをまた成型し直す必要があって超面倒です。良くわからないって?ま、とにかくめんどくさいんです!!1試合のデータをクロス集計して、見やすく直すのにざっと10時間。
でも、クロス集計だけじゃもったいないわけです。どのコンビを何割使ってるかとか、どの位置からの攻撃の割合が多いかとか、それ以外にも色々出せるわけです。
例えば、
「ローテが3つ回った状態でのサーブレシーブ時」の「セッター○○」が「トスを上げるスパイカーの比率」と言ったモノも出せるわけです。
サーブレシーブの時間が長くなるローテがあらかじめわかっていれば(スコアブックなどから見つけられます。)、そのローテの分析を行い、何故連続でポイントが取られるのかを考えたりするわけです。
しかし、そういった分析は組み合わせの数が多すぎて、全部が全部できるわけではありません。必要なモノを適切に・・・と言えば簡単ですが、そこが難しいところです。
また、俺ならそう言った分析をエクセルやアクセスを用いてほぼ自由に行うことができますが、半年後には顧問なりマネージャーなりにその仕事を委譲する必要があります。如何に定型的なフォームを残せるかというのが課題になります・・・。
一番手っ取り早いのは、プログラム化してしまうこと。データを入力すれば、あとはボタン一つで欲しいデータが手に入る!みたいなの。手っ取り早いけど、ただでさえやることが多い俺にそんな時間があるのか??という疑問が残るわけです。ホームページの作成を請け負っていたり、卒論書いたりしないと行けないわけで、さらには日々のコーチ業、それから週3回のアルバイト(9時間拘束)、週二回の家庭教師。
とりあえず、色々と片づけていって、来年の頭3ヶ月ぐらいでそういう分析のソフトを組むのがベストかなぁ。。組んだらフリーウェアで公開して、全国津々浦々のバレーボールチームで使ってもらえるようにしようっと。
打倒データバレー(定価5万円)(無理)
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