3月に実質上経営が破綻したベア・スターンズに次いで、
リーマンブラザーズの経営が破綻し、破産申請を行いました。
ベア・スターンズは先日アメリカ政府による救済措置が発表されたばかりですが、
リーマンブラザーズには、救済措置はとられない・・・とのことです。
理由としては、”政府による救済措置の線引きのため”で、
サブプライムローンで大幅に損失を出し、経営危機に陥っている企業を
無制限に救済するわけではないという・・・という姿勢の表明だそうです。
投資銀行5位のベア・スターンズと4位のリーマンブラザーズが共に破綻、
急遽3位のメリル・リンチがバンクオブアメリカに救済合併を発表。
アメリカの金融業界が再編への道を歩み出した・・という感じでしょうか。
1997年、山一証券の経営破綻からはじまった日本の金融不安様相が似ています。
その後、ポコポコと都銀が合併を繰り返して、メガバンクが登場してきたことは、
記憶に新しいですね。(三井住友、東京三菱UFJ、みずほ・・・)
リーマンブラザーズは1850年代から続く老舗中の老舗で、
世界恐慌をはじめとして、様々な金融危機を乗り切ってきた企業です。
過去、危機的状況に陥ったこともありましたが、見事に復活を遂げました。
うがった見方、おおげさな言い方をすれば、サブプライム問題に端を発した金融不安は、
世界恐慌にも匹敵するダメージを世界の金融機関に与えた・・・ということでしょうか。
(あまり煽るようなものいいが良くないとは思いますが・・。)
このニュースを受けて、ダウ平均は-500ドルと大荒れの展開を見せています。
外国為替市場でも、再びドルが一方的に売られる展開を見せています。
サブプライム問題による一連の金融不安の中で、ダウ平均自体は高値14000ドルから
11000ドルの下落にとどまっていますが、実際にドルの下落分もあわせれば、もう少し
見え方も変わってくると思います。
(円換算で考えるなら、120円→105円。170万円が120万円に下がったイメージ。
株価は20%の下落だが、ドルの下落分もあわせると30%程度)
今後もしばらくは混迷が続きそうですが、この出来事がきっかけで、更なる金融恐慌を
引き起こさないことを祈るのみです。アメリカをはじめ、世界の政府・金融機関が連携をとり、
なんとか負の連鎖を断ち切って欲しいものです。